精進料理と聞くと、お寺で日常的に食べられている質素な食事、あるいは法事やお盆のときにいただく料理、というイメージを持つ方も多いかもしれません。
どこか特別で、少し堅い印象を持たれることもあるのではないでしょうか。
精進料理は、もともと仏教とともに中国から伝わり、修行僧の食事として受け継がれてきたものです。
単にお腹を満たすための食事ではなく、心と体を調えるための大切な修行のひとつと考えられてきました。

仏教の教えに基づき、肉や魚などの動物性の食材は使わず、野菜や穀物、豆類、海藻などを中心に調理されます。
食材を余すことなく使い切ることも大切にされ、ひとつひとつの命に向き合いながら丁寧に作られているのが特徴です。

また、精進料理では、食事の時間そのものにも意味があります。
無言で、ゆっくりと、目の前の食事に全ての意識を傾けながらいただく―その姿勢は、坐禅と全く同じ在り方です。

食事に徹することで、素材の味や香りをより深く感じ、自然と心も静まっていきます。
私たちの日常の食事を振り返ってみると、テレビを見ながら、スマートフォンを触りながら、何気なく食べていることも多いかもしれません。
同じ食事でも、どのように向き合うかによって、その時間の質は大きく変わってくる――精進料理の体験は、そんなことに気づかせてくれます。
精進料理とは、仏教の精神を土台にしながら、人はどう生き、社会とどう関わっていくのかを、食を通して静かに問いかけるものでもあるのです。

本ツアーでは、禅堂という特別な場で、住職自らが精進料理の作法についても丁寧にご指導くださいます。
日常から少し離れ、場と時間が調った環境の中で体験する精進料理は食べるという行為そのものを見つめ直す、貴重なひとときとなるでしょう。

体験ツアーのお申し込みは下記フォームより、お待ちしております。